精液中に精子が全くいない状態が無精子です.ただし,遠心分離をかけて観察するとわずかに精子を認めることがあります.
つまり,遠心分離をして無精子なのかどうかが重要です.たとえ僅かであっても生きている精子がいるのであれば,顕微授精という技術を利用して子作りを目指すことができます。精子がいるのといないのでは大きな違いです.
また,精液検査は体調によっても左右されますので,少なくとも2回以上精液検査を行う必要があります.
複数回の精液検査を行い無精子であれば「無精子症」と診断されます.例えば,インフルエンザ感染などで高熱を出した場合,一過性に精子数が極端に低下し,場合によっては無精子となる場合もあります.
当センターでは他院で無精子症といわれ紹介される患者さまが多くいらっしゃいますが,精液検査をし直すと精子を認めることが少なからずあります.
つづきは次回へ