Do Repro! 男性不妊応援ブログ

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おたふくかぜの予防接種で男性不妊症は防げますか? 後編

おたふくかぜ(ムンプス)の話題、後編です。全編の引用元のリンクは、下記のとおりです。

yomidr.yomiuri.co.jp

現在、日本ではMMRワクチン(ムンプス、麻疹、風疹のワクチン)ではなく、ムンプスを抜いたMRワクチン(麻疹と風疹のワクチン)が就学前に2回の定期予防接種となっています。その理由は、ムンプスウイルスのワクチン接種で無菌性髄膜炎という重篤な副作用があったからです。

しかし、国立感染症研究所のホームページを見ると、予防接種をしないで無菌性髄膜炎になったが症例が1%以上であったのに対し、ワクチン接種にともなう無菌性髄膜炎は0.05%であったといわれています。

さらに、現在ではムンプスワクチンによる無菌性髄膜炎の副作用は、さらに少ないことがわかっています。

 現在、ムンプスワクチンは任意接種となっていますが、私は男性不妊症の専門家としてワクチンの接種をお勧めしたいと考えています。ワクチンを打つことで、男性不妊症も予防できる可能性があるのです。

 ただし、日本だけでなく世界でも定期的にアウトブレイク(集団発生)が起こっています。例えば、2年前のボスニア・ヘルツェゴビナ、去年のオランダとスペインでアウトブレイクが起こったことが報告されました。その新規患者の7割がワクチン接種済みだったとのことですが、接種が1回だけで不十分であったことが指摘されています。

 ムンプスワクチンの効果と安全性は、諸外国での成績などより明らかとなっています。

しかし、わが国では残念ながら、現在も定期接種の対象になっていません。そもそも多くの人がワクチンを接種していれば、流行がコントロールされることにより合併症も予防されます。ムンプスワクチン接種が義務でないのは先進国では日本だけなのです。

  ワクチンの問題は、難しい問題であると思います。近年では、子宮 けい がんワクチンをめぐり様々な議論がされているのはご存じの通りです。ムンプスワクチンは、厚労省がまとめた予防接種の基本計画の中で、広く接種が望ましいワクチンの一つにあげられ、定期接種を目指す動きもあります。今後、正しいエビデンスに基づいた議論がされることを望みます

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