無精子症の定義につきましては,
複数回の精液検査で、遠心分離をかけて精子を全く認めない状態,
と先日お話しました.
実は無精子症には大きく分けて2つの種類があります.ひとつは,精子はしっかり作られているものの,精子を運ぶ管(精管や精巣上体管)が何らかの原因で詰まってしまっている,もしくは精管が生まれつき存在しない状態です.
この状態は「閉塞性無精子症」と呼ばれます.
もうひとつは,精子を運ぶ管は正常であるものの,精巣自体が精子を産生していない状態で,「非閉塞性無精子症」と呼ばれます.
ご想像の通り,治療が困難なのは非閉塞性無精子症であることは言うまでもありません.